AMPARO SANCHEZ
アンパーロ・サンチェスの初のソロ・アルバムです。彼女は1970年生,スペインはアンダルシアの生まれ,16歳の時Correcaminos というバンドで音楽活動を始め,その後,Amparo & the Gang をとおして南スペインのトップ・ブルース・ロック・シンガーとして知られるようになりました。マドリードに活動拠点を移してからはマノ・チャオ等と交流を深め,ラテン、カリビアン等ミックス・カルチャー音楽の基礎を学ぶ機会を得ました。1997年,日本でも知名度の高い,女性版マヌ・ネグラ,「アンパラノイア」 (Amparanoia)を結成,2008年の解散までに7枚のアルバムをリリースしています。今年40歳になる彼女のことでありますから,人生の中に幾多の衝撃的な出会いがあったでしょうが,その中でも1995年のマヌ・チャオと共に,今回の共演者 キャレキシコとの出会いは彼女に大きな影響が与えたと思われます。キャレキシコとは2003年の録音「Don`t leave me now」以来の付き合い。今作は,ヨーロッパ的なミックス・カルチャー音楽にラテン,メキシカン,カントリーの要素が加わった,より落ち着きのある音に仕上がっております。要は我々オジサン,オバサンが聴くべき(?)音楽です。「トゥーソンからハバナへ」と題されたアルバムはキャレキシコの本拠地アリゾナ州トゥーソンから,更にはブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブで知られるキューバはハバナのエグレムスタジオへと移ります。そこでのゲストはオマーラ・ポルトゥオンドです。豪華というよりも,視点を変えた,更に世界観が広くなった,アンパーロ・サンチェスの個性的,魅力的なデヴュー・アルバムです。
by koyonagamura
| 2010-03-08 08:01
| 2010アルバム紹介1-3月