
ジェームス・モリアーティは19世紀、アーサー・コナン・ドイルが著した「シャーロック・ホームズ・シリーズ」の登場人物です。彼は大学で教授を務め論文を発表する才人ですが、同時に犯罪者としての才能も発揮してしまいます。後に士官学校予備校教授となってからも、犯罪組織を結成し「最後の事件」でホームズと共に滝に落ちて命を落とすまで、生涯ホームズの最大の天敵であり続けました。この「手を汚さない犯罪の陰の立案者」という完璧な知能犯のイメージは、後に、多くの推理小説家に愛され、探偵物から「新スター・トレック」「名探偵コナン」といったTV番組に至るまでモリアーティは復活再登場することとなるのでした。彼の名前「モリアーティ」はアーサー・コナン・ドイルの母「メアリー」からとられたとも云われています。なんで?お母さんの名前からとったんだろう?何故なの??、、、と、思いながらアルバム紹介を一生懸命に書いてたら、日本盤解説に、モリアーティの名の由来はビート・ジェネレーションの先駆者、ジャック・ケルアックの小説1957年出版 「路上」に登場するディーン・モリアーティがモデルだと書いてありました。(どっちでもいいみたい、、、)この「不思議の国のモリアーティ」はフランスでゴールド・ディスクを獲得、2009年には来日予定もあるようです。メンバー全員がモリアーティ姓を名乗る不思議バンドの「オールド・ジャズ」「ヨーロピアン・キャバレー」をベースにした、ロード・ムーヴィー的アルバムの舞台はアメリカ縦断のみならず、太平洋を横断して「田子の浦」(山部赤人)まで来ちゃっているが、多分このロード・トリップは精神的な意味合いが強いということなのでしょう。演劇的要素が強いといわれ、また架空のメンバーであり、陰でこのバンドの糸をひいているといわれるジルベール・モリアーティのミステリアスな存在など、興味津々の来日公演です。