Jane Birkin 2009年9月 渋谷オーチャード・ホール
大学生の時、イヴ・モンタンのコンサートを観て以来、それが忘れられなくなくて永遠のシャンソン・ファンとなっております。といっても、後にも先にもイヴ・モンタンを超えるステージは観たことがないが。あの時、彼はお金のない学生の為に、確か高校生以下(?)の学生しか入れない特別なコンサートを開いてくれたのを覚えています。僕は大学生でしたが、お金はなかったので観に行っても罰は当たらないと思い、バレないように髭をそって若づくりして、緊張して会場へ行きました。会場には花束を持った、シャンソン・ファン独特の雰囲気をかもしだした女の子達が沢山いました。その女の子達の衣装と花束のお金を足したらば、一般チケットよりも高くなるんじゃないかといういでたちです。僕はといえば一人、ジーンズにスニーカー姿でしたからなおさら居心地が悪かったのを覚えています。そんなことも、会場の照明が消える前までで、イヴ・モンタンがステージに現れてから、全ての不安は消え去りました。当時20歳そこそこの僕は、自分が年をとったら彼のようになりたいと、あと40年も50年も先のことなのに、そんな夢を見ていました。ジェーン・バーキンにも同じような思いがあります。リチャード・レスターの映画「ナック」やミケランジェロ・アントニー二の「欲望」は我々の世代とは一つ離れているものの、傑作ですし、セルジュ・ゲンズブールとのコラボレーション、結婚、歌手としての活動、そして生き方そのものが人生の先生のように感じています。かよわい声でつぶやくように歌う姿にに変わりはありませんが、そんな彼女の芯に人一倍強い信念があることは誰もが知っていることと思います。見た目は弱そうだけど、本当は強いものとは、ステージ上に置かれた写真、彼女が支援するビルマ・国民民主連盟のアウンサンスーチーとだぶるものがあります。 そういえば、イヴ・モンタンもあの時は、すでに爺さんだったな~、、ジェーン・バーキンもか細いし、、失礼だけど、年取ったなぁ~~。 弱そうに見えるけど本当は強いものの中にこそ真実が見つかるのかもしれません。
by koyonagamura
| 2009-09-20 07:39
| 音楽日記